スウェットの歴史
スウェットとは、直訳すると「汗」。
運動時の吸湿にすぐれた綿ジャージーの素材を用いたトップス、およびボトムスのこと。
もともとスポーツ用だったものが、デザインやアイテムのバリエーションも増え、
動きやすく洗濯も簡単なことから、
街着や部屋着としても幅広い年齢層に愛用されています。
1930年代までは主にウール100%だったのですが、
1930年代後半からコスト削減と量産性向上のために、綿100%のものが登場。
1940年代になるとほとんどが綿100%になり、
第二次世界大戦後に広く普及しました。
スウェットの歴史を語る上で欠かせないのが、
アメリカのChiampion(チャンピオン)というブランド。
チャンピオンがスウェットの歴史を作ってきたといっても過言ではないほどです。
1919年、ニューヨーク州ロチェスターで産声をあげたチャンピオン。
エイプ&ウィリアム・フェインブルーム兄弟が創業した「チャンピオン・ニッティング・ミルズ社」は、
当初チャンピオンのセーター、Tシャツやソックス、
スウェットシャツの原型であるウールの下着を、
屋外労働者の防寒用として販売していました。
これが米軍の訓練用ウエアに採用され、現在のスウェットシャツの原型が出来上がると、
それがスポーツウェアとして注目されはじめ、
1924年にはミシガン大学のアスレチックウエアとして採用されました。
その評判は評判を呼び、1920年代後半には、
大学生アスリートたちが着用するウォーミングアップウエアの必須アイテムとなります。
そして、アスリートたちの愛用するスウェットシャツが、
学生たちのカジュアルウェアとしても注目され、
キャンパスライフのみならず、アメリカの若者の間に急速に浸透していきました。
1930年代になると、
レタリング加工というナンバーや大学名をプリントする技術が導入されます。
これは、体育の授業で生徒に貸し与えていたウエアを、
管理回収するという大学側の実質的なニーズに応えるためのものでした。
同時に、それまで下着と考えられていたTシャツが、
アウターとして着られるきっかけにもなりました。
そして1934年に、サム・フリードランドによって、
かの有名な「リバースウィーブ」が誕生します。
これは、スウェットシャツを洗うと縮むというクレームを解決するために、
縦に織っていたコットンを横向きに使用することで縮みを防いだもの。
以降はパーカーやフルジップなど、様々なものを作り出しますが、
特筆すべきはそれらのアイテムのほとんどが現在とほぼ変わらぬシルエットだということ。
スウェットは、何十年も前にその完成形を作り上げていたのです。