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Tシャツの歴史

普段何気なく着ているTシャツは何処で生まれ、どんな歴史を作ってきたのでしょうか。

第一次世界大戦当時、アメリカ兵に支給されていたのは、ウール素材のアンダーウェアでした。
ヨーロパに進駐していたアメリカ兵達は、フランス海軍の綿素材のアンダーウェアを気に入って持ち帰り、このアンダーウェアを真似て、アメリカ兵が作ってみた綿シャツがTシャツの原型です。

その後、船員、労働者、農民の間にも普及していき、ウールとは比較にならない快適さに驚いた兵士たちは、このシャツを制服のひとつに採用してくれるよう、上層部へ提案しました。
そしてその実用性が認められ、1913年にアメリカ海軍に採用されたのです。

1920年代になると、「T Shirts」という言葉がMerriam-Webster's Dictionaryに収載され、
アメリカ英語言語の公用語として認知されるようになりました。
Tシャツの語源は、広げた形がTの字に似ていることから付けられたといわれています。

第二次世界大戦中の1944年には、アメリカ陸軍でもTシャツが採用されました。
戦後、復員した元兵士らがTシャツをアウターとして着ながら、街を歩くのが目立ち始め、
また不良少年らの間で、Tシャツの上にレザージャケットという姿が流行しました。

それでもまだ、この当時、Tシャツはあくまでアンダーウェアであり、アウターとして着ることは良しとはされていませんでしたが、ファッションアイテムとして意識されるようになったきっかけが、
アメリカ映画俳優の存在です。
アメリカ映画界のスターたち、ジョン・ウェイン、マーロン・ブランド、ジェームス・ディーンらが、
Tシャツ姿で登場するのが1950年代。
1951年の映画「欲望という名の電車」では、破れたTシャツ姿で裸の胸をさらけ出すファッションで登場するマーロン・ブランド。
1955年の「理由なき反抗」では、ジェームス・ディーン演じる主人公のジムが、Tシャツの袖にタバコの箱をはさむ姿。
それはアメリカ国民に大きな衝撃を与えました。
保守的な大人たちは、アンダーウェア(下着)のまま登場するなど非常識だと感じましたが、ティーンエイジャーたちは、それを反抗と若さの象徴だと感じ、憧れました。

1960年代になると、プリント技術が発達し、転写やシルクスクリーン印刷技術が用いられ、シンプルだった綿Tシャツにデザインが施されるようになり、プリントTシャツや、ロゴTシャツが流行しました。
大統領選挙や社会運動家などのスローガンなどもプリントされはじめ、政治や社会運動などとのつながりも現れ始めたほか、タンクトップやVネックなど、シャツの形状にバリエーションが生まれたのもこのころです。

1960年代後半、ヒッピーたちの、ウッドストックに代表される「愛と平和運動(ラブ&ピース)」から、1970年代前半の、セックスピストルズに代表されるパンクカルチャーとも結びつき、挑戦的なインパクトのあるメッセージや、反逆を表す黒が好まれました。

1980年代に入ると、ヴィヴィアン・ウエストウッドが、音楽や思想を背景にパンクファッションを確立し、ロックアーティストなども、Tシャツを自分たちのスタイルとして着用するようになりました。

その後Tシャツは進化を続け、さまざまなジャンルで活躍しています。
スポーツブランドやストリートへ、またデザイナーズブランドやモード界など、今やアパレル産業の中心的アイテムとなりました。
そして現在、Tシャツはそのシンプルさゆえに年齢や性別を問わず、世界中の人々に愛されています。

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