革
実際に手にするのは、なめしを終え、
仕上げや加工された革になります。
ここではその種類をあげてみます。
それぞれどういった特徴があるかを知ることによって、
愛着が持て、また買う時の参考になればと思います。
・ヌメ革
タンニンでなめし、染色も塗装もされていない革で、
主に牛革と豚革が多く使われています。
キズが付きやすいのが欠点ですが、丈夫で長持ち。
ソフトタイプとハードタイプに大別され、用途により厚さが調整されます。
バッグ、ベルト、革工芸などに用いられ、
次にあげるサドルレザーとともに、財布の素材として人気があります。
特徴は、最初の状態では皮本来の色である肌色ですが、
使い込むにつれ徐々に茶褐色(よく飴色と表現される)に変色していきます。
つまり、買った時が最高の状態ではなく、使い込むにつれ味わい深くなり、
手になじみ、メンテナンスを繰り返すことで革を育てるという、
レザーの楽しみそのものを味わうことができ、
ながく愛着を持って使用できるのが最大の魅力です。
・サドルレザー
ヌメ革に、グレージングという、めのう、ガラス、
金属のローラーによって強い圧力を加えながら、摩擦する仕上げ方法によって、
革の銀面(表面)を光らせているものをサドルレザーといいます。
特に、早い段階でニートフットオイルなどを加えたものは、
革に溶け込んだ成分が紫外線に反応して、
サドルレザー独特の飴色に変化していきます。
・ブライドルレザー
フルグレインハイド(生後2から3ヶ月頃に去勢された雄の成牛の表皮)を
タンニンで数週間かけてじっくりとなめし、
これにブライドルグリースという蜜蝋(みつろう)や牛脂をたっぷりと染み込ませて、
革の繊維をより強く引き締めて、頑丈に仕立てた最高級の革。
財布やベルトなどによく使われます。
表面にブルームという白い粉状のものが現れることがありますが、
使い込むほどに取れていき、独特のツヤ、光沢を持つようになります。
元来、英国の馬具メーカーが馬の鞍(くら)などの馬具用に開発したもので、
現在使われているブライドルレザーのほとんどが英国製です。
最近ではたまに、ただ単にオイルを染み込ませてツヤ出し加工をしたものを、
ブライドルレザーと言って商品化しているものがあるようなのでご注意を。
・オイルレザー
タンニンまたはクロムでなめした後、革にオイルをたっぷりと染み込ませた革。
耐久性に優れ、柔らかさとしなやかさを持ち、
靴のアッパー(甲)などによく使われています。
・銀付き革
銀面の自然な表情をそのまま活かした革で、
美しいツヤと優れた耐久性、快適な使用感が持ち味です。
傷の無い良質な原皮が用いられます。
・ガラス張り革
クロムでなめした皮に、ガラス板やホーロー板に張り付けて乾燥させ、
銀面をパフがけした後、塗装した革。
硬くてツヤがあり、手入れが簡単です。
・スウェード
革の裏面(肉側の面)に細かいサンドペーパーでパフがけし、
ケバを持たせ起毛加工させた革で、ビロードのようなケバを持つように起毛加工させたものが、
良質のスウェードとされています。
仔牛、山羊や羊を使用します。
・ベロア
スウェードと同様に、革の裏面をバフがけしたものですが、
スウェードよりも粗く毛足がやや長いのが特徴。
スウェードが主に仔牛の革などから作られる事に対して、
こちらは成牛革などの繊維がやや粗い革を用います。
・ヌバック
スウェードと異なり、銀面をバフがけして仕上げた革。
起毛革は、革の裏側を使用していると思われがちですが、そうではありません。
バックスキン(大鹿革の銀面をバフしてスウェード調に仕上げた革)
に似ている事からこの名が付きました。
スウェードより毛足が短く、目が細かいのが特徴です。
・床ベロア
銀面を削いだ革を床革(とこがわ)と呼び、組織が粗く弱いので安価なのが特徴。
この革の表面を、ベロア調に起毛させたものが床ベロアです。
・シュリンク革
なめしの工程中に薬品を与え、熱を加えて縮めた革で、縮革とも呼ばれます。
銀面が収縮するためにシボが強調され、いかにも革らしい風合いを見せてくれます。
鞄の素材などに多く使われるポピュラーな素材です。
・エナメル革
表面にウレタンなどの樹脂染料をコートした革で、表面にツヤや輝きがあります。
パテントレザーとも呼ばれ、
クロムなめしのカーフ、キップ、馬革などが用いられます。
・型押し革
銀面に過熱した高圧型番で型を付けた革で、皮革をクロコ、
ヘビ革風にするなど、さまざまな形があります。
・ナッパ
羊や山羊の銀付き革のことをいい、非常に柔らかくしっとりとしていて、
手袋や衣料に使われます。
最近では、クロムでなめした柔らかい牛革もナッパと呼ばれることが多くなりました。
・アニリン仕上げ革
銀面模様の特徴がはっきりと出るように、表皮を削らずに残し、
透明感のある染料(アニリン)で仕上げたものです。
以上、代表的な革の種類を挙げましたが、
仕上げや加工法によって数多くの分類ができるようです。
自分の持っている革製品を見ながら、
当てはめていくとおもしろいのではないでしょうか。